ブルーナのシンプル ~シンプルの正体 ディック・ブルーナのデザイン展~伊丹市立美術館
今日は兵庫県伊丹市立美術館で開催中のディック・ブルーナの展覧会に行ってきました。
ディック・ブルーナ(1927-2017)って誰? そうあのミッフィーの生みの親にして昨年惜しまれつつ亡くなったオランダの人気絵本作家です。
そういうと、展覧会場にはミッフィーの画がびっしりと…いや、そうではありません。ディック・ブルーナは絵本作家でありながら、すぐれたデザイナーとしても活躍してきました。今日の展覧会は、彼のデザインについての軌跡と、その「究極のシンプル」と言われた秘密について解き明かす展覧会となっています。
まず、入口には、やはりミッフィーがお迎え。ミッフィーの誕生日は6月21日ですから、たくさんのファンがバースデーカードでお祝いしています。
かわいいな。
私もここまでは、さぞやミッフィーだらけの展覧会かと思いながら、地下の会場へ。
しかし、ここからが大人の世界に。会場には年少さんのお子さんを連れた親子がちらほら見受けられましたが、そのお子さんは、さぞや面食らったでしょうね 笑
まずは、ひとつ、彼の作品の紹介します(美術館のHPからダウンロード)
「なんてこったい」制作年不明
「雪の中の六人のシャドー」1969年
今回の展覧会では、これまでの200冊を超えるペーパーバックや、40点のデザイン原画、スケッチ、ポスターなど、彼のデザインの軌跡をたどる約500点の作品を展示しています。
シンプルとは?
無駄なものを極力引き算していくことです。
しかし、引き算しすぎると、冷たく温かみのないものになってしまいます。しかし、観ていただいたように、彼のシンプルは決してそうではありません。シンプルでありながら、暖かい優しさでいっぱいです。
なぜ?
その秘密が今回の展覧会では十分に味わうことができます。
あまりお話しするとネタばれになってしまいますので、詳しくは描きません。ぜひ、会場に足を運んでみてください。
一つだけ感想を述べますと、シンプルとは、極力無駄なものを大胆に省いていくことでシンプルになっていきます。しかし、問題は何を残すかということではないでしょうか。
話は変わりますが、画家が作品を作っていて、これで出来上がりっていう瞬間はどこか?それは、もうこれ以上線を入れる必要がないと思った時だそうです。
しかし、ブルーナは逆です。時には取材にも出かけ、精密に写実を行い、そこから線を大胆に省略していくという過程で作品を作ります。シンプルにシンプルに。
そして、何を残すのか? そこに残るのは、彼の温かい気持ちではないでしょうか。
彼は、いつも、子供の目線になって、子供たちには、どう見えるだろうかということを意識していたと言います。
会場は兵庫県伊丹市立美術館。会期は7月29日(日曜日)まで]です。
http://artmuseum-itami.jp/jp/category/exhibition/current_exhibition/
ちなみに、出口にある販売コーナーには、レアなミッフィーグッズがたくさんあります。こちらも盛況でしたよ。おはやめに!