OyakuniTateba blog

現役 人事マネージャーから あなたに伝えたいこと

日本式?それとも?人事制度で悩む ~あなたは自分の給与がどうやって決まるか知っていますか~

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仕事で人事・給与・退職金制度の見直しに入った。

この二、三日、ブログが書けなかったのは、ずっと、このことが頭の中でまとまらずどう書いていいか分からなかったからだ。

オーダーは、外資企業の日本法人だ。その本体の国には、昇給という制度は無い。この仕事の給与はいくらと決まっている。もっと給与を上げたければ、自分で能力を身に付けて、その仕事をゲットするしかない。もしくは、転職してもっと給与のあるところに行くしかない。退職金という考え方も無い。そもそも、なぜ辞めていく人間に大金を払わないといけないのか、そこから考え方が違う。

そういう考えの下で、今の年功序列色の強い制度を、成果主義にしたいという。

良い悪いの話ではない。

日本的経営の良いところは、家族的経営だ。社員は愛社精神を培い、最後はこの会社で勤め上げようと長期雇用が良いとされる。経済が好調で業績が右肩上がりのうちは、その日本的経営も成り立つ。コミュニティと同じだ。若いうちにバリバリ働き、歳を重ねるうちに少しづつ個人の生産性も落ちてくる。しかし、若い人がそういう先輩をリスペクトしながら、その人の分も稼いでくる。いずれは、自分もそうなるであろうことを想像しながら。

そして、お疲れ様、あとはゆっくりしてくださいね、の言葉とともに退職金というものが用意されている。

しかし、グローバルに戦わなければならない今、また働き手が少なくなってきた今、若い人だけでは、高齢の先輩を養えなくなってきた。よって、50歳を過ぎても、ともすれば60歳を過ぎても、若い20歳台と同じ土俵(評価)で戦わなくてはならなくなった。もはや余裕がないのだ。

長期雇用(あえて終身雇用とは言わないが)は日本だけのものではない。ヨーロッパはどちらかというと長期雇用の国が多い。

話を元も戻すと、肝心の人事制度だ。

海外で事業をするということは、「その国の文化で」「その国の施設を使って」「その国の人を使って」事業を行うということだ。

本社母国の人事制度をそのまま日本に持ち込んで、果たしてやっていけるのか?

という考え方と、一方で、経営として考えた場合、あえて長期雇用を前提とした人事給与制度の限界も感じはじめている。

まだ、答えは出ない。

 

あなたは、自分の給与が、どうやって決まっているのか知っていますか。