OyakuniTateba blog

現役 人事マネージャーから あなたに伝えたいこと

ある幸せ ない幸せ ~巨大太陽フレアで思うこと~

 昨日、10年ぶりという、太陽の巨大フレア(太陽表面の噴火のようなもの)が発生した。今日の午後から深夜にかけて、その太陽風がやってきますよ~、電子機器が狂うかもしれませんよ~というニュースがあちこちでやっていた。それを見ながら、ちょっとだけ心の中で「ほんとか~?実は科学者だけが知っていて地球滅亡とかと違うか~」と、ほんと、ちょっとだけ思った。とりあえず、昨夜のうちに念のためサーバーのバックアップだけしておいた。

丁度同じ話で、太陽フレアが大爆発を起こし、その影響で地殻変動が起こり人類のほとんどが滅亡するという、ローランド・エメリッヒ監督の映画「2012年」や、太陽そのものが爆発して地球そのものが消滅するというニコラス・ケイジ主演の「ノウイング」なんかがあったなあ。あの最後の場面は強烈だったなあ・・・・・・。ニコラス・ケイジが、離れていたお母さんの元に帰ってきて、抱き合っている場面を炎と光が包んでいくという、なんの救いもない映画だった。(アメリカ映画にしてはめずらしいぞ)

「明日の3時には」とか、「あと数時間で」と言われたら、最後に何を思うのだろうか。あなたは?

でも実際には、東日本大震災や各地の水害では、まさにそういう「ああ、もう、これで・・・」という思いをした人たちがたくさんいらっしゃったのだと思うと胸が苦しくなる。

さて、この加藤朝胤さんの本の中に、「ある幸せ ない幸せ」いうお話しが出てくる。

「ある幸せ」というのは、「いい車が(欲しい)ある」とか、「家が(欲しい)ある」とか「お金が(欲しい)ある」という、無いものをもとめ続けて、それが手に入ったときの幸せのことを言う。

「ない幸せ」というのは、「悲しみがない(幸せ)」「苦しみがない(幸せ)」「心配がない(幸せ)」という「ない」幸せのことを言う。

はじめ、このお話しを読んだときは、「まだ、若いんだからムリ~。しばらく「ある幸せ」を追求させていただきますよ~」と思った。でも、70歳くらいなったら、「ない幸せ」の境地にいたいなあ、と勝手なことを思ったものだ。

でも、今日、この太陽フレア→ニコラス・ケイジ→震災と連想したとき、幸せっていうのは「ない幸せ」の上になりたっているのかな、と思った。お金が有り余るほどあっても、何か心配にかられて幸せと言えない人。欲しかった車が手に入っても、仕事が上手くいかず悩んで転職を考える人。「ない幸せ」が実は生きる幸せのベースなのかもしれない。私は当事者ではないので、決して言える立場ではないのだが、震災で家族や家を失った人、大雨のたびに避難を余儀なくされる方々、こういう方々にとっては、心から、この心配の「ない幸せ」を求められているのではないだろうかと思う。

こうやって、毎日、パソコンに向かう時間があるのも、とりあえず、明日も普通に生きていける、生きていくことに心配が「ない幸せ」の上に成り立っている。(まあ、その「ない幸せ」を得るために一所懸命に働いているにはいるが・・・)

だからこそ、今、やりたいことを精一杯やってみようと思う。

「ない幸せ」に日々感謝しつつ、それに安住せず、誰かの役にたつことを、やってみようと思う。(誤解のないように付け加えるが、小さな心配ごとは山ほど持っていますよ~)

そんなことを、今日、なにげに考えてみた。

だから、邪魔しないでね、悪魔さん!

(あくま)!!!わしに聞かせてたのかっ!!!

  

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 本書紹介 奈良薬師寺の事務長の加藤朝胤さんの般若心経エッセー。詩のような、無駄の無い言葉で、ほっとするお話しばかりです。疲れた時にどうぞ。宗教色は無いです。